上記書籍の概要説明と、どんな方にお勧めできるか実例を3つ挙げ紹介します。
本の概要
概要
「文章力」は仕事の効率と生産性を高める最強の武器。(p2 はじめにより抜粋)
「文章を書く前の準備」、「正しい言葉と文法の使い方」、「書きやすい文章の例」、「効率のいい情報収集法」、「文章の質を高める推敲方法」、「メール&SNSの書き方」などを網羅。
見開き2ページで1項目が図入りで説明されており、短時間で効率的に文章力を磨くことができます。
目次
1章 文章の基本は“読者ファースト”
2章 押さえておくべき文章術の基本
3章 説得力が増す文章術のルール
4章 必ず伝わる文章術の常識・マナー
5章 文章を読みやすくするテクニック
6章 簡潔に伝えるための文章術
7章 文章がうまくなるスキルアップ術
8章 速く正確に書くためのスピード文章術
9章 「シーン別」オンライン時代の文章術
スペック
サイズ:A5
ページ数:189
発行:2021年7月9日
著者:山口拓郎
発行:宝島社
こんな方にお勧め
メール、ビジネス文書や各種SNSなど、日常生活で避けては通れない「文章術」について、各項目が見開き2ページでサクッと確認できます。見開きのぺージは図解で視覚的に分かりやすく、キーワードも強調されており、読者が記憶しやすいように工夫されています。以下の3つ項目に当てはまる方に特にお勧めです。
作文能力に自信がなく基礎を手早く確認したい方
本書は、題名に「見るだけ」とあるように、図が多く視覚的に理解しやすいよう工夫されています。見開き2ページで1項目が説明されており、読む際は区切りやすくサクサクと読み進める事ができます。
読み方として、図や表題で内容をイメージし説明できるか確認し、理解していない内容があればじっくり読むのが良いかと思います。
実際に読みましたが、2時間程度あれば十分読めるのではないかと思います。短い時間で読み終え、何度も読み返すことにより回転量を増やし、知識を定着させる使い方が良いでしょう。
「何が言いたいの?」「だから何?」といわれる方
文字に起こせないことは言葉にもできません。
時間制限がゆるい「作文」ですら説明を満足にできない人に、即レスポンスしなければいけない「会話」は難しいと思いませんか?
わかりやすい文章を意識せずに書けるようになれば、説明する際にも生かせるはず。本書で作文の「3つの型」である「逆三角型」「PREP法」「三段型」について学べば、会話シーンでも役に立ちます。
ビジネスシーンで良く使われる「PREP法」や大学などでレポートや論文を書く際に用いる「三段型」など、どの型を使用し説明しようとしているか、理由を答えられるようになれば1人前だと思います。
日本語のルールが説明できない方
普段から、何となく使用している日本語ですがルールを理解していますか?
このブログを読んで下さっている殆どの方は日本にお住まいで、日本語が通じず苦労したことはないと思います。日常生活で意識せずに使っている日本語ですが、誤った日本語を見つけた際に根拠をつけて説明できるかと言われたら、私は非常に難しいと思います。
部下や、日本語を学んでいる方に対し、「は」と「が」の使い分け、説明できますか?
本書では文書術と共に、基本的な国語の内容も説明されています。私は格助詞、被修飾語という単語を目にしたのは高校以来でした。もちろん全然覚えていませんでした。復習に良いですね。
細かいですが、()『』【】《》の名前、言えますか?
「ナカグロ」と言われてすぐに・が思い浮かばなかった方。プラスの知識にどうぞ。
おわりに
本書は、1回読んでもプロ並みに文章力が向上する特効薬にはなり得ません。
「見るだけノート」をうたっていますが、読むだけで作文が上手になる事はないと思います。しかし、何度も目を通せば「まずい文章」に気づく力と、「基本的な作文能力」は身につくと思います。
著者も本文中で、『重要なのは、とにかく書くこと。文章を生み出さなければ、質を吟味することもできない(p154)』と述べています。
とにかく書き、数をこなし、それを読み返すことにより、自身の文書の「まずい部分」に気づくことができます。実際に文章を書き、作った文書に疑問を持ち、愚直に磨き続ける事が文書力を鍛える方法なのではないでしょうか。
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